【奏法】スラップ練習フレーズ7選 #1-サムダウン【初・中級者向け】

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サムダウンの基礎

今回はスラップ奏法におけるサムダウンの基礎とその練習方法練習フレーズについて解説していきます。

初級者だけでなく、中級者でもかなり練習になるフレーズも用意しているので是非チャレンジしてみてください。

  • スラップを始めたばかり
  • スラップの練習方法について知りたい
  • 効果的な音の出し方は?
  • サムダウンを安定させたい

という方々の参考になれば幸いです。

スラップってなに?という方は以下の記事を是非ご覧ください。

人の骨格や筋肉の付き方は千差万別です。
本稿ではあくまで私個人のおすすめの奏法を紹介していますが、すべての人にとってベストとは限りません。
是非、様々な弾き方を試してみてご自身にマッチした奏法を習得してください。

サムダウンとは

上記の記事にもある通り、

親指を弦に振り下ろし、指の側面で弦にアタックすること

を言います。

この時、腕や手首を柔軟かつシャープに使い、スナップを効かせてアタックをすることで
スラップ特有の非常に強いアタック感を出すことができます。

指弾きやピック弾きとは違い、
弦をボディ(ピックアップ)に対して垂直に振動させる
ということも一つの特徴になります。

また、スラップは親指の方向によって

  • フリースタイル:親指の先が床・ボディの下方向
  • レギュラースタイル:親指の先がネック方向

の二つに大別されますが、サムダウンにおいてはどちらの方向でも弾くことができます。

フリースタイルの場合は目的の弦以外にも触れてしまう確率が高く、ミュートなどが難しい傾向にあります。

結局は慣れの問題です。
憧れのアーティストの奏法を真似していくケースが多い印象。
最近は親指が上を向いているベーシストもいますね。

サムダウンの重要性

ドラムでいうバスドラムをイメージしてみてください。

楽曲の中でベース・ボーカルと同様にセンターに位置することが多いバスドラム。

入れる強さ回数によって曲のリズム感や印象がかなり変わってくると思います。

曲に対して影響が非常に大きく、聞き手の「ノリ」を左右しますね。

スラップも同様で、

  • バスドラム→サム
  • スネアドラム→プル

と考えてよく、かつてはドラム不在のバンドでスラップを用いられてことがルーツとなっています。

3,4弦の低音弦側をサム1,2弦の高音弦側をプルするケースでその「ドラム感」が伝わると思います。

実音を出さずにゴーストノートだけでも音程に違いが出てきますね。

練習のポイント

スラップに限りませんが、練習のポイントについて説明します。

練習する際は以下を意識してみてください。

  • メトロノームと確実に合わせる
  • 録音して聞き直してみる
  • 慣れてきたら手元を見ないで弾いてみる

深堀りしていきます。

①メトロノームと確実に合わせる

どんな奏法でも重要性は同じですね。
指弾きでもピック弾きでもメトロノームと合わせて練習することはとても大事です。

ドラム音源でも良いのですが、メトロノームのような無機質なビートは縦のリズムがはっきりしており、「ズレ」が非常にわかりやすいです。

基礎練習をする場合はメトロノームを使うことをお勧めします。

②録音して聞き直してみる

これもどの奏法においても重要です。

スマホのカメラ音声録音でも十分チェックできます。

自身の演奏を客観的に見ることでリアルタイムでは気が付かなかった点がはっきりしてきます。

また、DAWで録音して波形を目で見ることも重要です。

これは、

  • 自分が弾いた音の縦のリズムがそろっているか
  • 狙ったパワーで弾けているか

をチェックすることができるからです。

自分がイメージするアタックのパワーが思い通りの波形になっているか見ていきましょう。

段階的に狙ったアタックの音量(波高値)を出せるようにトレーニングすると、ピッキングの細かいニュアンスが表現できるようになってきます。

③慣れてきたら手元を見ないで弾いてみる

これは、2点理由があります。

ステージ上で余裕がなくベースを見てばかり

いずれライブをする機会に恵まれた場合、余裕がなく自分の手元ばかり見ていては良いことがありません。

正確に弾くということは練習の段階で卒業しておきましょう。

演奏というものは視覚情報もかなり重要になってくるので、客席から聞こえてくる音がどんなに正確でも面白みのない音に聞こえてきてしまいます。

また、演奏中は他の楽器隊(メンバー)と声で意思疎通することが難しいため、目で全体の様子を確認しましょう。

特にベースはドラムを中心に全体を見れるようにすることで編成全体のまとまりがかなり変わってきます。

左手の運指が難しいフレーズ

色々な曲を弾いていくうちに、左手の運指が難しいフレーズに直面することになってきます。

この時に右手の位置も目で確認しないといけない状態では、弾けるまでにかなり時間がかかってしまいます。

右手の手元を見ないで弾くコツは、最初は腕をボディに付けて安定させることです。
肘の内側辺りをボディに軽く固定し、腕の「遊び」が少ない状態でアタックしてみましょう。

段々慣れてきたら固定を外し、より自由度を上げることで難しいテクニックにも挑戦できるようになってきます。

練習フレーズ

おすすめの練習フレーズについて解説していきます。

今回は7つ用意しており、いずれも初級・中級者向けとなっていますが、
上級者以降の方も日々の練習フレーズとして参考にしていただければ嬉しいです。

左手はミュートでOKです。

結構難しいフレーズばかりチャレンジすることが多いのですが、縦のリズムが甘かったりすることも自分で感じます。
こういう時は基本の練習フレーズを何度も弾くことで鍛えることができます。

練習フレーズ①

使っているベースが5弦なので譜面も5弦用になっていますが、4弦(E)からスタートになっています。

4分音符でサムダウンし、ゴーストノートを出すだけのフレーズです。

一見するとつまらなく簡単に見えるフレーズですが、弦移動もあり最初のうちは安定させるのが難しいと思います。

また、繰り返しのフレーズなので、1弦から4弦に戻るときに2つの弦をまたぐ必要があります。

基本フレーズです。
まずはここから安定して弾けるように練習していきましょう!

練習フレーズ②

4分音符で慣れてきたら、倍の数をアタックする8分音符にステップアップしてみましょう。

この時、同じ音量でアタックできていますでしょうか。

速度の余裕がなくなってくると、前後の安定感だけでなく、音量もばらばらになっていきやすいです。

コツは以下の通りです。

手首の回転だけで弾こうとしない → 手首が固定され、一定の強さでアタックしにくい
少しだけ大胸筋や腕を開閉する動作を使う → 大きな筋肉を使うことで安定性が増す

最初は速く感じるフレーズですね。
動画の後半にあるように、無理せずBPM100からスタートしても良いと思います。

練習フレーズ③

また音数が増えましたね。

フレーズ②と同様に8分音符なのですが、3連符バージョンです。

BPM120では中級レベルのスピードになってきます。

難しい場合は動画の後半にあるようにBPMを下げて練習してみてください。

音数が増えると持久力が必要になってきます。
この時、無駄に力が入っていると後半でバテるので「脱力」を意識しましょう。

脱力しないとスナップを効かせることはできませんね。
一見相反するようですが脱力しないとシャープなスラップは難しいです。

練習フレーズ④

続いてのフレーズです。

これまで音数の変化はあったものの同じ弦をサムダウンすればOKでしたが、
今回のフレーズは、間に一つ隣の弦もサムダウンしていきます。

これにより、アタックの位置感覚をより磨くことができます。

最初のうちは右手を見ながらでOKです。
徐々に見なくても大丈夫なように繰り返し練習していきましょう。

練習フレーズ⑤

またレベルが上がってきます。

先ほどのフレーズは隣り合う弦でしたが、今度は一つ弦をまたいでサムダウンしてみましょう。

これも練習フレーズ④同様にアタックの位置感覚をさらに磨くことができます。

動画中の右腕をご覧ください。
弦に対しての親指の角度がどの弦も同じになるように前後移動させていることに注目です。

練習フレーズ⑥

練習フレーズ④の3連符バージョンです。

音数が増えても弦の移動を安定して行えるように練習していきましょう。

しっかりと3連符を意識するのもコツです。
メトロノームの頭をしっかり聞いてアタックしましょう!

練習フレーズ⑦

練習フレーズ⑤の3連符バージョンです。

これも練習フレーズ⑥同様に弦の移動を安定させて行いましょう。

まとめ

今回はスラップ初級・中級者に向けての練習方法や練習フレーズを紹介してきました。

サムダウンだけでもいろいろなパターンの練習方法があるので、ぜひ試してみてください。

また、ベース歴が長くスラップも余裕だという方も一度基本に戻って練習することも大切です。

上級者の方ほど基本を大切にしていますね。

ご覧いただきありがとうございました!

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この記事を書いた人

音楽好きな家族の影響でベースを始め、スラップ歴は十数年。学生時代にバンド活動を経験し、今はSNSに演奏動画を発信しています。普段は会社員ですが、ベースが好きすぎてどんなに忙しくても毎日弾いています。

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