概要
今回はSeymour Duncanから発売されているベース用コンプレッサー「STUDIO BASS」について紹介します。
- ベースのコンプレッサー選びに迷っている
- 見たことあるけどどんな音?
といった方々の参考になれば嬉しいです。
- 味付けが薄い「原音重視型」のコンプレッサー
- ややコールド目な印象で歪みペダルと相性が良い
- 原音のブレンドも可能で、セッティングの幅が広い
- このペダルを持っておけば様々な現場をこなせる
原音をブレンドする際にはツボをついたEQ設定も可能で、
ジャンルを選ばないコンプレッサーとなっています。
スラップから指弾きまで守備範囲が広い印象です。
足元にこのペダルがあれば安心ですね。
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Seymour Duncan
https://www.seymourduncan.com/single-product/78-model
楽器をやっている人であればこの文字を見たことがあるのではないでしょうか。
世界的にも有名なピックアップメーカーですね。
1978年にカリフォルニア州のサンタバーバラにて創業。
- ジェフ・ベック
- イングウェイ・マルムスティーン
- スラッシュ
といった有名なアーティスト(ギタリストが多い)が使用しています。
過去にベースも作っており、日本国内にも流通しています。
たまに中古市場で見かけますね。
STUDIO BASS
そんなSeymour Duncanが作ったベース用のコンプレッサーペダルがこの「STUDIO BASS」です。
正直、周りにユーザーが居ないので「ベーシストに定番のコンプレッサー」というほど有名なペダルではないですね。
市場価格30,000円前後となっており、別のコンプレッサーも視野に入ってきます。
なかなか情報量が少ない、、、
そんな中、どういったペダルなのか気になって購入してみました。
結果、冒頭にまとめたように非常に「使える」コンプレッサーです。
また、BLENDつまみも搭載していることから原音を重視したペダルであり、
適度にコンプレッションさせた信号と組み合わせることで様々なジャンルに対応できると感じました。
サウンドの詳細は後程動画で紹介しています!
外観
黒をベースにした筐体デザインに、赤のラインとメーカーロゴが配されています。
カッコいいですね。
なお、新しいモデルはデザインを一新しており、すっきりとした印象になっています。
https://www.seymourduncan.com/single-product/studio-bass
in – out
信号のin-outは筐体上部に配置されています。
エフェクターボードに組みこむ際は左右を気にせずにすみますね。
組み合わせるエフェクターにもよりますが、非常にありがたいケースが多いですね!
電源仕様
先ほどの画像のように、in-outの中間に電源の入力があります。
9-18Vまで入力可能であり、18Vを加えるとサウンドのレンジが広くなります。
よりハイが聞こえやすくなったイメージでしょうか。
in-outと電源入力の位置が近いというイメージを持たれる方もいると思いますが、ここは全く問題ありません。ノイズは皆無です。
つまみ
筐体上部に4つのつまみがあります。
これらを使い、自分の求めるサウンドに合ったセッティングを行いましょう。
シンプルかつ必要最低限のパラメータで、非常に直感的に操作できます。
BLEND
原音のBlend量を決定します。
左に回し切るとWet100%、右に回し切るとDry100%となります。
以下の場面で使用すると良いでしょう。
- Wet信号だけだと低域の存在感、アタック感が少し物足りない
- よりナチュラルにコンプレッションしたい
ATTACK
圧縮のタイムを決定します。
設定可能範囲は8ms~27msとなっており、様々なニュアンスを表現することができます。
以下のように設定しましょう。
- 速め:一音の頭から潰し、より積極的な圧縮感を得たいシーン
- 遅め:一音の頭を残し、よりパーカッシブかつダイレクトな表現をしたいシーン
スラップを多用するのであれば速めをお勧めします!
LEVEL
Compression・Blendの調整と合わせて設定します。
ペダルのON/OFFを切り替えながら、ON状態でOFF状態の信号レベルまで持ち上げましょう。
COMPRESSION
圧縮の量を設定します。
圧縮比は1:1~20:1まで設定可能です。
設定範囲も広く、指弾きからスラップ時に欲しいリミッターのような使い方まで可能です。
スイッチ
BLENDとATTACKノブの間に小さいトグルスイッチがあります。
これが本機の主な特徴と言っても過言ではありません。
Dry信号の以下の帯域を持ち上げることができます。
- Low:200Hz以下
- Mid:150Hz~1.5kHzの範囲
- Full:全帯域
もっと詳しく見ていきましょう。
・Low
設定値通り、200Hz以下を強調できていることがわかります。
・Full
低音域から高音域までバランスよく持ち上げてくれています。
Lowの設定時と比較して、低域だけではなく5k~10kあたりも持ち上がっていますね。
・Mid
中音域部分を中心に持ち上げてくれています。
Fullと比較して高音域(点で囲った部分)、Lowと比較して低音域が持ち上がっていないことがわかりますね。
このスイッチを活用しながら音作りを詰めていきましょう!
サウンドチェック
サウンドチェックの動画を作成したのでご覧ください。
音の概要がつかめるかと思います。
冒頭は浅めのセッティングで試していますが、しっかりと不要な角を取ってくれています。
BlendやATTACKの設定も変更しながら音を確認しているので参考にしていただければ幸いです。
セッティング方法
おすすめのセッティングです。
動画の後半でも紹介していますが、指弾きからスラップまで万能に対応できるセッティングとなっています。
比較的深めにCompressionさせ、Blendで原音をほどほどに混ぜるセッティングをしています。
これにより、
- スラップでも指弾きでも耳障りに違和感のないサウンド
- 原音をBlendし、バンドサウンドでも埋もれにくいサウンド
を目指しています。
EQの設定はお手持ちの機材によって変化しますが、ストレートにベースの存在感を出したい場合はミドルの帯域に気を付けて音作りをしていきましょう。
なお、Releaseは自分で設定することはできませんが、かなり自然な保持の仕方をしてくれます。
メリット・デメリット
本機材を導入するにあたってのメリットとデメリットを見ていきましょう。
メリット
- 指弾きからスラップまでセッティングの幅が広い万能型コンプ
- 原音を主張しつつ、ナチュラルにコンプレッション可能
このペダルがあれば困ることはありませんね。
荷物を軽くしたいときは、エフェクターを本機と歪みだけにすることもあります。
デメリット
- 市場価格が30,000円と決して安くはないため別の機材も視野に入ってくる
- 積極的な味付けがない分、面白みに欠ける
コンプレッサーに音の特徴を求める人は優等生過ぎて面白くないと感じる人もいるのではないでしょうか。
まとめ
今回はSeumour DuncanのSTUDIO BASSについてレビューしてきました。
本機がいればどの現場でも戦えそうだなと感じるペダルになっています。
まとめると、
- 味付けが薄い「原音重視型」のコンプレッサー
- ややコールド目な印象で歪みペダルと相性が良い
- 原音のブレンドも可能で、セッティングの幅が広い
- このペダルを持っておけば様々な現場をこなせる
といったベース専用のコンプレッサーペダルになります。
こちらのリンクから購入可能です。
ご自身の機材に合いそうだなと感じましたら是非購入してみてください。
少しでも参考になれば嬉しいです!
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