概要
![empress comp](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09515-1024x574.jpg)
今回はempress effectsから発売されていたcompressorについて紹介します!
2011年に登場したスタジオ品質の高性能なコンプレッサーペダルです。
- たまに中古で見かけるけどどんな音?
- empressのコンプレッサーって、どう?
といった方々の参考になれば嬉しいです。
- ラック機材のような高品質な圧縮を実現しているコンプレッサー
- 今回紹介する旧モデルはベース専用モデルではない
- 旧モデルからバージョンアップした新モデルはベース専用にチューニングされている
- ジャンルを選ばない圧縮が可能
結論、旧モデルはベース専用設計というわけではないものの、
全く問題なく使用可能。
本モデルはベーシストでも愛用している人が多いです。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
中古で見かけた際はGetしましょう!
以下のリンクから購入できます。
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![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-2-300x169.jpg)
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![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-3-300x169.jpg)
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empress effectsとは?
![empress comp](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09529-edited.jpg)
![empress comp](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09529-edited.jpg)
empress effectsというメーカ、皆さんはご存じですか?
以下は国内代理店であるUmbrella-Companyさんからの引用です。
圧倒的なクオリティ、圧倒的なファンクション。Empress Effects(エンプレスエフェクト)は、カナダの天才エンジニア集団が作り上げる 「レコーディング機材レベル」の音質を持つ、「多機能かつ斬新なアイデアが詰め込まれた」 ギター専用ペダル。Empress Effectsの噂は全世界を駆け巡り、いまや多くの先鋭的なアーティストたちに絶大な信頼感と支持を得るようになりました。
繊細でパーフェクトな回路設計、レコーディング機器のようなハイエンドパーツ、機能を詰め込んでいながらも圧倒的にコンパクト、他のギターペダルにはありえないようなS/Nの良さ、そして何と言ってもその 「音楽をクリエイトするための」 センスのよさ。急成長する注目のカンパニーです。
umbrella companyより引用
この文章でテンションが上がらない音楽関係者はいないのではないでしょうか。
回路設計者はいずれもアメリカのクィーンズ大学で電気工学を専攻していたようです。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
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DingwallやF-Bassなど、ベーシストにとって魅力的な企業が総じてカナダにありますね!
empress effects compressorとは?
2011年に発売されたコンプレッサーペダルで、ベース専用ではなく、
ギターやその他の楽器にも使用可能。
よく、コンプレッサーの種類で「76系のコンプ」という分け方もありますが、
本製品も有名なレコーディング機器であるUrei1176のサウンドに大きく影響を受けているそうです。
大きな味付けを行うEBSのマルチコンプなどとは異なり、
非常にナチュラルな圧縮が可能です。
EBSマルチコンプの記事はこちら
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/サムネ-300x169.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/サムネ-300x169.jpg)
外観
![empress comp overview](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09517-edited.jpg)
![empress comp overview](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09517-edited.jpg)
それでは外観を見ていきましょう。
この青に塗装された筐体に赤い文字、そしてシルバーのノブが印象的ですね。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
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仕事できます感がすごい。。。!
In – Out
![empress comp in out](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09515-1024x574.jpg)
![empress comp in out](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09515-1024x574.jpg)
左右中央にある赤い矢印の通り、向かって右側がIn、左側がOutとなっています。
一般的なエフェクターと同様なので、直列で簡単に並べられますね。
つまみ
それぞれのつまみを順に見ていきましょう。
筐体上部に配置された5つのつまみは、溝が彫られており滑りにくいです。
また、つまみの間隔も程よく、操作性は高い印象。
input
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09522-edited.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09522-edited.jpg)
最初はinput。
コンプレッサーの閾値であるthresholdが一定で、
入力レベルを変更して閾値を設定していくスタイルです。
右に回すほど入力レベルが上がり、効きも十分です。
attack
![empress comp attack](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09523-edited.jpg)
![empress comp attack](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09523-edited.jpg)
閾値を超えた信号をどのタイミングで圧縮するか設定します。
右に回すほど遅くなります。
様々なフレーズに合わせてセッティング可能な設定範囲です。
release
![empress comp release](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09526-edited.jpg)
![empress comp release](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09526-edited.jpg)
圧縮された信号をどのタイミングで開放するか設定します。
アタックと同様、右に回すほど遅くなります。
こちらも様々なフレーズにも対応する設定範囲をもっています。
mix
![empress comp mix](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09527-edited.jpg)
![empress comp mix](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09527-edited.jpg)
原音及び圧縮された信号をどの程度ミックスするか設定します。
右に回すほど原音の割合が増えていきます。
かなり使える機能で、コンプレッサーを使って音を整えたいけれど、音抜けも良くしたい
という場面に有効。
ベース用のコンプレッサーには必須といっていいほどの機能です。
output
![ermpress comp output](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09528-edited.jpg)
![ermpress comp output](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09528-edited.jpg)
最終的な出力レベルを設定します。
バイパスと比較して圧縮された分持ち上げましょう。
そのペダルならではの質感を足したい場合は意図的にそれ以上に持ち上げることもあります。
スイッチ
ratio
![empress comp ratio](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09539-1024x574.jpg)
![empress comp ratio](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09539-1024x574.jpg)
筐体左上に圧縮比率を設定できるつまみがあります。
2:1、4:1、10:1の3種類から選べます。(写真は10:1の状態)
演奏スタイルや曲に合わせて変更しましょう。
meter
![empress comp meter](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09537-1024x574.jpg)
![empress comp meter](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09537-1024x574.jpg)
筐体上部にあるLEDの表示モードを変更できます。
- input:文字通り入力レベルの表示。LED左側から黄緑色に光ります。
- gr:ゲインリダクションの表示。LED右側から赤色に光ります。
- both:上記2種類両方の表示。
お好みで変更しましょう。個人的にはゲインリダクション(gr)の表示で十分かなと思っています。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
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紹介する動画で動きをご確認ください!
サイドチェイン
![empress comp sidechain](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09531-1024x574.jpg)
![empress comp sidechain](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/DSC09531-1024x574.jpg)
本製品が高い評価を得ている理由の一つ、サイドチェイン機能です。
筐体左側のアウトプットに隣接しているTRS端子に外部機器を接続しましょう。
基本的にコンプレッサーのサイドチェインは、
外部入力をトリガーにしてコンプレッサーの動作をさせるものです。
DTMではバスドラムをトリガーにしてベースのコンプレッサーを動作させる
ことがよく用いられていますね。
本製品も同様に動作可能ですが、
バスドラムの信号をベーシストの足元に持ってくるのは現実的ではありません。
よく使われる方法として、ローカットしたEQを接続して低音にコンプレッサーがかかりすぎないようにします。
パラメトリックイコライザーでもグラフィックイコライザーでもOKです。
サウンドチェック
YouTubeに投稿した動画をご覧ください。
デモがサウンドの参考になるかと思います。
コンプをONにしたサウンドは非常にナチュラルで、
この筐体サイズに良く収めたなという高品質な音像が印象的です。
セッティングの幅も広く、特にフレーズに表情を付けたい指弾きに合うと感じました。
また、原音をmixする機能も搭載しているので、
ベースの芯を残してアンサンブルに埋もれないような音作りも十分に可能です。
音作りの方法
おすすめの音作りの方法について紹介します。
mixつまみをWet100%にしてから調整
![empress comp setting](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/IMG_3284-edited-3.jpg)
![empress comp setting](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/IMG_3284-edited-3.jpg)
まず、コンプレッサーの効き具合を理解するために、
mixつまみを右に回し切ってWet100%にしましょう。
attackとreleaseは弾くサウンドに合わせて調整し、ratioを中間の4:1に設定します。
使用する楽器やエフェクターに合わせてinputを調整し、欲しい圧縮レベルまで持ち上げましょう。
そして、圧縮の具合を変更する場合はratioを2:1もしくは10:1に変更。
音抜けをよくするために原音を含めたいときはmixを左に回していきましょう。
まとめると、
- mixを100%Wetに
- attack・releaseは弾くサウンドに合わせて調整
- inputを調整し、閾値に対する入力レベルを決める
- ratioの調整(全3種)
- mixの調整
となります。
パラメータが多くどうすれば良いかわかりにくい、という方も
このように進めていけばお気に入りのセッティングが見つかりやすいです。
スラップにおすすめのセッティング
![empress comp setting for slap](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/IMG_3286-1024x768.jpg)
![empress comp setting for slap](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/IMG_3286-1024x768.jpg)
スラップにおすすめのセッティングを紹介します。
※inputおよびoutputはご自身の楽器や環境に合わせて変更してください。
画像の通り、
- attack:8時
- release:9時
- mix:16時
- ratio:10:1
のようにセッティングしています。
フレーズの頭から積極的に圧縮をかけて密度を高めるとともに、
原音を少しmixすることで音抜けを良くするという狙いのセッティングになります。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
スラップを多用する方は是非参考にしてみてください!
メリット・デメリット
メリットとデメリットについて見ていきましょう。
メリット
- レコーディング機器並みの品質がコンパクトに手に入る
- セッティングの幅も広く、様々な奏法に対応。特に指弾きがおすすめ
- 中古で2万円台前半と圧倒的なコスパの良さ
デメリット
- 市場に出回りにくく、手に入りにくい
- 筐体が横型
新型の筐体は縦型になりましたね。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
新モデルが出ても買い替える人が少なかったのか市場にはなかなか出回っていません。
他のシリーズ
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/BassCompBlueSide_1024x1024.webp)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/BassCompBlueSide_1024x1024.webp)
2020年11月に新モデルが発売されました。
筐体が縦型になり、掲載の青に加え、シルバーのモデルも併売。
ギター用とベース用に分けられましたね。
主な機能の変更点として、
- LEDメーターの表示が分けられた
- サイドチェインハイパスフィルターの搭載
- Tone+Colourスイッチの搭載
が挙げられます。
ベース用にチューニングされているということもあり、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2023/03/IMG_3550-e1679298100732-150x150.jpg)
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サイドチェインにEQを接続する必要がなくなりましたね!
また、Colourスイッチも搭載し、倍音を付加しているとのこと。
以下のリンクから購入できます。
まとめ
![empress comp](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC09517-edited.jpg)
![empress comp](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/11/DSC09517-edited.jpg)
今回はempress effectsのcompressorについてレビューしてきました。
スタジオ機器相当のクオリティを足元に配備しておけるのは非常に心強いですね。
まとめると、
- ラック機材のような高品質な圧縮を実現しているコンプレッサー
- 今回紹介した旧モデルはベース専用モデルではない
- 旧モデルからバージョンアップした新モデルはベース専用にチューニングされている
- ジャンルを選ばない圧縮が可能
といったペダルになります。
少しでも参考になれば幸いです!
こちらの記事もおすすめです。
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-3-300x169.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-3-300x169.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-2-300x169.jpg)
![](https://sugibass.com/wp-content/uploads/2022/10/機材レビュー系-2-300x169.jpg)
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